脳と腫瘍とエトセトラ7

エルダベリイ

2012年01月19日 05:16

---悲しき認知症状態---
常識が勝利しはじめると辛いのが「わからないこと過積載。なのにきちんと質問できない」
入院や術後の心得をちゃんと説明いただいていたとは思うのだが、そのあたりが「記憶ぶっ飛びー」なものだから「どういう理由で、何をすべきか、何をしてはいけないのか」がわかっていない。かなり迷惑患者だったと思う(今さらですが、ごめんなさいー、ごめんなさいー)。
それならお尋ねすればよいようなものだが「このことがわからない」というだけの文章を脳内で組み立て口から出す力がない。脳内ではネズミが滑車をカラカラカラカラ回すだけ。何も前に進まない。
結局は、自分として大層大層不本意ながら、理性が感情に打っちゃられた状態になってしまう。ひたすらに悲しいことです。



読んでみました


認知症の知りたいことガイドブック―最新医療&やさしい介護のコツ
全くの素人考えで「手術前後の状態って認知症に似ていたかも」とは思っていた。しかし「認知症=アルツハイマー病」だと思っていたので、自分は当てはまらないと思っていた。
しかし、この本を読むと、認知症のうち原因がアルツハイマー病は50%、脳血管に起因する認知症は30%。これには、血管が詰まる「脳梗塞」や血管から出血がある「脳出血」がある。
右脳が変形するまで腫瘍によって圧迫されていたのだから、血管にもいろいろ障りがあっただろう。
認知症の状態としては記憶の低下、生活の支障などがあり「衣服の着脱ができない」は要介護2。
わ!自分、それだったぁ~。
自分を思い返して「あんなの!」を介護するご家族のご苦労はそれはそれは大変だと拝察。でも、本人も辛い。知らないうちに、ルールもわからず八幡の藪知らず大迷路ゲームに参加させられているみたいな。
それを介護者が全て受け入れていては、身がもたないだろう。患者が「何となく」でも納得そして安心でき、ご家族にも負担の少ない「落としどころ」を探していただければと思ったりする。「認知症から還ってきた患者」からのお願い。

関連記事