2015年08月27日
丸の内で暁斎を聴く
ちょうど2週間前『画鬼暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』展に行った。
場所は、丸の内の三菱一号館美術館。
復元されたものだそうだが、美術館自体が、すでに美術作品のよう。
この建物を設計したのが英国人建築家のジョサイア・コンドルで、このコンドルが弟子入りした画家が河鍋暁斎。
前々から暁斎の画には惹かれていたのに加えて、コンドルの作品も拝見できるとあっては、行かなくちゃ!行かなくちゃ!
自分の中では滑稽画や妖怪画のイメージが強かった暁斎だが、実は狩野派の絵師。
『枯木寒鴉図』の静謐なたたずまい。
明治14年の第2回内国勧業博覧会で妙技二等賞牌(絵画部門では最高賞)を受賞した『枯木寒鴉図』。
暁斎はこの画に100円(現在の価値では200万円位か?)の値をつけた。
それに対し「鴉一羽に100円は高すぎる」との声があったとか。
軽く吹き出しちゃいました、落語の「厩火事」の「そんなに値が高いって、どんなに大きなお皿なんです?」を思い出すじゃあないか。
コンドルの作品や写真なども展示され、建築作品の図面などは、お好きな方には興味をそそられるものだろう。
暁斎とコンドルの日常の交流や一緒に行った旅行の様子などの画を拝見し、やがて作品展は暁斎一色に。
『鯉図』の前に立った瞬間、頭の中を流れてきたのが、ドビュッシーの『アラベスク』。
滑らかに紙のうえを泳ぐ鯉、柔らかな波紋、ああ、これはもう音楽。
一度、そう思ってしまうと、もう止まらない。
『蛙を捕まえる猫図』では、アンダーソンの『トランペット吹きの休日』。ちょっとミスマッチかもしれないが、猫の「してやったり」と蛙の「ま、ま、ま、負けるもんかー!」と身体をうぃんと張っている様子が妙に楽しそうなもので。もしも、猫本気だったら、蛙風前の灯。
『風神雷神図』では、ムソルグスキーの『はげ山の一夜』。
『布袋の蝉採り図』では、プロコフィエフの『ピーターと狼』から『ピーターのテーマ』。布袋様、楽しそーに蝉を採っていらっしゃる。
『風流蛙大合戦之図』では、チャイコフスキーの大序曲何とか年(数字覚えるの苦手なもので。帰宅後調べたら1812年デシタ)。
『文読む美女』では、バッハの『アリオーソ』。
『惺々狂斎画帖(三)』では、ラヴェルの『ピアノ協奏曲 ト長調 プレスト』。この曲はとっても伊福部 昭の『ゴジラ』なのだが、『ゴジラ』ほどの重量感がないので、ぬっと出た巨大猫のイメージにぴったり。
これは、展示途中に、拡大複製したものがあり、ここでは記念撮影もできるという粋なお計らい。
その写真がこちら。
他にも、シャブリエの『スペイン』やヘンデルの『ホーンパイプ』などなどあったのだが、うーん、どの絵だったか忘れてしまった。
浮かぶ音楽がバロックから印象派と幅広いのは、それだけ、暁斎の画の幅の広さを表しているのかもしれない。
堪能した出口には「ご一緒にお写真を」とジョサイア・コンドル氏が固まってらした。
この展覧会、とってもお薦めだが、期間は9月6日(日)まで。
「是非に!」と言うお方は、どうぞお急ぎを。
『画鬼暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』展の公式サイトはこちら。
場所は、丸の内の三菱一号館美術館。
復元されたものだそうだが、美術館自体が、すでに美術作品のよう。
この建物を設計したのが英国人建築家のジョサイア・コンドルで、このコンドルが弟子入りした画家が河鍋暁斎。
前々から暁斎の画には惹かれていたのに加えて、コンドルの作品も拝見できるとあっては、行かなくちゃ!行かなくちゃ!
自分の中では滑稽画や妖怪画のイメージが強かった暁斎だが、実は狩野派の絵師。
『枯木寒鴉図』の静謐なたたずまい。
明治14年の第2回内国勧業博覧会で妙技二等賞牌(絵画部門では最高賞)を受賞した『枯木寒鴉図』。
暁斎はこの画に100円(現在の価値では200万円位か?)の値をつけた。
それに対し「鴉一羽に100円は高すぎる」との声があったとか。
軽く吹き出しちゃいました、落語の「厩火事」の「そんなに値が高いって、どんなに大きなお皿なんです?」を思い出すじゃあないか。
コンドルの作品や写真なども展示され、建築作品の図面などは、お好きな方には興味をそそられるものだろう。
暁斎とコンドルの日常の交流や一緒に行った旅行の様子などの画を拝見し、やがて作品展は暁斎一色に。
『鯉図』の前に立った瞬間、頭の中を流れてきたのが、ドビュッシーの『アラベスク』。
滑らかに紙のうえを泳ぐ鯉、柔らかな波紋、ああ、これはもう音楽。
一度、そう思ってしまうと、もう止まらない。
『蛙を捕まえる猫図』では、アンダーソンの『トランペット吹きの休日』。ちょっとミスマッチかもしれないが、猫の「してやったり」と蛙の「ま、ま、ま、負けるもんかー!」と身体をうぃんと張っている様子が妙に楽しそうなもので。もしも、猫本気だったら、蛙風前の灯。
『風神雷神図』では、ムソルグスキーの『はげ山の一夜』。
『布袋の蝉採り図』では、プロコフィエフの『ピーターと狼』から『ピーターのテーマ』。布袋様、楽しそーに蝉を採っていらっしゃる。
『風流蛙大合戦之図』では、チャイコフスキーの大序曲何とか年(数字覚えるの苦手なもので。帰宅後調べたら1812年デシタ)。
『文読む美女』では、バッハの『アリオーソ』。
『惺々狂斎画帖(三)』では、ラヴェルの『ピアノ協奏曲 ト長調 プレスト』。この曲はとっても伊福部 昭の『ゴジラ』なのだが、『ゴジラ』ほどの重量感がないので、ぬっと出た巨大猫のイメージにぴったり。
これは、展示途中に、拡大複製したものがあり、ここでは記念撮影もできるという粋なお計らい。
その写真がこちら。
他にも、シャブリエの『スペイン』やヘンデルの『ホーンパイプ』などなどあったのだが、うーん、どの絵だったか忘れてしまった。
浮かぶ音楽がバロックから印象派と幅広いのは、それだけ、暁斎の画の幅の広さを表しているのかもしれない。
堪能した出口には「ご一緒にお写真を」とジョサイア・コンドル氏が固まってらした。
この展覧会、とってもお薦めだが、期間は9月6日(日)まで。
「是非に!」と言うお方は、どうぞお急ぎを。
『画鬼暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』展の公式サイトはこちら。